にゃんさんブログ

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昔の絵画は著作権フリーになっている?【パブリックドメイン】

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こんにちは。ニャンさん@nyankodearuです。

 

まず初めに上の画像をご覧ください。これはピーデル・ブリューゲルによって描かれた「バベルの塔」という有名な絵画で、1563年に作成されたと言われています。

 

さて、私はこの画像を囲み枠で引用表記していません。すなわち、無断転載という形式をとっているのです。

 

実は絵画に限らず、昔の作品というものは既に著作権が消滅しており、誰でも使用することができる パブリックドメイン になっています。

 

つまり、昔の作品をブログなどで使用する場合にも引用表記は不要で、誰かに転載許可を得なくてもよいのです。

 

しかし「昔の作品」と言われても、少し曖昧な表現で、詳細が分かりませんよね。それに、いくつか疑問点も出てくるはずです。


そこで今回は、著作権が消滅した「パブリックドメイン」について解説していきます。ネット上などに画像を投稿する機会がある方は、ぜひご覧ください。

 

絵画に限らず、著作権の保護期間は定められている

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著作権が保護される期間というものは定められており、
原則的には 著作者の死後50までとなっています。
(2018年12月30日に死後70年に延長される見込み)


また、例外として無名者や団体名義の作品については公表後50年、映画については公表後70年まで保護されます。

 

保護期間の終了後はその著作権は消滅し、前述したパブリックドメインと呼ばれるものになります。つまり、誰でも使用してよい状態です。

 

期間の計算に関しては、分かりやすくするために著作者が死亡・創作した翌年の1月1日を起点としており、その後、上記の期間を経て著作権は消滅します。

 

【注意!】戦時加算について

戦時加算とは「連合国及び連合国民の著作権の特例に関する法律」に基づいて定められており、第二次世界大戦における連合国国民が、戦中もしくは戦前に取得した著作権については、【日本が参戦した1941/12/8~各国の平和条約が発効した前日】までの期間分が加算されるというものです。これは戦争によって失われた、本来は利を得るべきだった著作物を考慮して定められたのですが、日本だけが一方的に課せられている不公平な制度でもあります。

 

著作権と所有権の違い

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さて、著作権について、一般的に混同されがちな問題が1つあります。
それは所有権との違いについてです。

 

最初に見ていただいた「バベルの塔」という絵画を例に挙げると、この作品はブリューゲルによって描かれ、現在はウィーン美術史美術館が所有しています。

 

このウィーン美術史美術館が持っている権利は「所有権」と呼び、これは著作権とは異なるものです。

 

所有権とは、民法で以下のように定められています。

所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。

引用:民法第206条

 

つまり所有者は、その作品を利用し美術館の入館料の徴収をすることや、場合によっては処分などをしてもよいと認められている訳です。

 

所有権には他者が画像などを使用することを禁止する力はないため、私が「バベルの塔」の転載許可をウィーン美術史美術館から得る必要はありません。

 

著作権に関する他の注意事項

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海外の著作権保護期間は?

前述した著作権の保護期間は、日本国内で定められたものです。ここで疑問なのが、外国の作品については日本の規定に当てはめていいのか、という点ですね。

 

これについては著作権法第58条に記載されており、相手国が定めた著作権保護期間が我が国のものより短い場合、相手の期間を優先するとなっています。

 

例えば相手国の保護期間が死後30年までに定められている場合、相手国の規定を優先し、死後30年が経過した作品であれば日本でもパブリックドメインと判断してかまわないということです。

 

トリミングなどの加工はしてもいい?

これは扱い方次第…、という不明確な答えしかできません。

 

ベルヌ条約6条の2に著作者人格権に関する記載があります。著作者は名誉を損ねる不当な切除や改変に異議を唱える権利があり、また著作者の死後も、財産的権利が消滅するまでは存続するというものです。

 

つまり、トリミングなどの加工によりその作品の印象が悪化し、著作者の名声を損ねるような行為はやめましょうということ。

 

具体的には、わいせつな表現や、誤解を招くような加工は避けたほうが無難です。あくまで常識の範囲内で作品を取り扱って下さい。

 

商用利用してもいいの?

よくTシャツに「モナリザ」などの絵が印刷されていますよね。このように、パブリックドメインになった作品は、基本的には商用利用しても問題ありません。

 

前述した著作者人格権を侵害するような加工はしないようにしてください。

 

まとめ

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以上です。

 

定められた期間を終えた作品は、著作権フリーの「パブリックドメイン」になり、誰でも画像などを自由に使用することができます。

 

一方、どのような扱いをしても許されるわけではなく、作品に対し敬意を表し、著作者人格権は侵害しないようにしましょう。

 

著作権はデリケートな問題で、ほとんどの人が悪意なく侵害している例が多く、現在のネット上では無法地帯となっています。侵害された被害者にとっては極めて迷惑な行為なので、きちんとした知識を身につけるべきです。

 

参考にしたサイト:公益社団法人著作権情報センター CRIC