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【感想】銀河鉄道の夜(プラネタリウム)|幻想的な物語を見事に映像化した傑作

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こんにちは。ニャンさん@nyankodearuです。

 

年末に東京で用事を済ませる傍ら、少し自由な時間ができたので、池袋のサンシャインシティ満天にお立ち寄りしました。

 

ずーっと前から鑑賞したかった、


銀河鉄道の夜(プラネタリウム)』です。

 

~公式PR動画~

原作:宮沢賢治
CG・脚本:KAGAYA
音楽:加賀谷玲
朗読:桑島法子
ナレーション:大場真人

 

この作品はアーティストのKAGAYAさんによって制作され、2006年に初上映。観客動員数はなんと100万人以上という大ヒットを記録し、現在でも各地でしばしばリバイバル上映されています。

 

原作の『銀河鉄道の夜』は日本の文学史に残る傑作で、少年ジョバンニと唯一人の友人カムパネルラが銀河の夜空を旅する童話ですね。教科書でもお馴染みの作品なので、お読みになられた方も多いでしょう。

 

このプラネタリウムでは、宮沢賢治さんが描いた幻想的な物語が、KAGAYAさんの手により美しい映像として再現されたのです。

 

このたび簡単な感想を記事にしたので、鑑賞された方、または鑑賞を検討中の方はぜひご覧になってください。

 

銀河鉄道の夜(プラネタリウム)の感想

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月並みな表現ですが、とても感動しました。

 

『銀河鉄道の夜』を映像化するということが、どれほど難しいか…。原作をお読みの方はご理解いただけるかと思います。

 

このプラネタリウムでは、原作のストーリーをすべて再現している訳ではなく、個々のエピソードをピックアップし、補足の情報はナビゲーションで…という流れで進行していきます。

 

私が最も印象に残ったのは、さそり座に関するシーン。

 

さそり座の中でも有名な恒星『アンタレス』は、美しい赤の輝きを放つことで知られており、その明るさはなんと太陽の6.5万倍にも達すると推測されています。

 

そんなさそり座の赤い輝きのことを、原作ではこのように表現していました。

 

「そうよ。だけどいい虫だわ、お父さん斯う云ったのよ。むかしのバルドラの野原に一ぴきの蝎(さそり)がいて小さな虫やなんか殺してたべて生きていたんですって。するとある日いたちに見附かって食べられそうになったんですって。さそりは一生けん命遁げて遁げたけどとうとういたちに押えられそうになったわ、そのときいきなり前に井戸があってその中に落ちてしまったわ、もうどうしてもあがられないでさそりは溺れはじめたのよ。そのときさそりは斯う云ってお祈りしたというの、 ああ、わたしはいままでいくつのものの命をとったかわからない、そしてその私がこんどいたちにとられようとしたときはあんなに一生けん命にげた。それでもとうとうこんなになってしまった。ああなんにもあてにならない。どうしてわたしはわたしのからだをだまっていたちに呉れてやらなかったろう。そしたらいたちも一日生きのびたろうに。どうか神さま。私の心をごらん下さい。こんなにむなしく命をすてずどうかこの次にはまことのみんなの幸のために私のからだをおつかい下さい。って云ったというの。そしたらいつか蝎はじぶんのからだがまっ赤なうつくしい火になって燃えてよるのやみを照らしているのを見たって。いまでも燃えてるってお父さん仰ったわ。ほんとうにあの火それだわ。」

引用:宮沢賢治(2011年).銀河鉄道の夜 ハルキ文庫

 

つまりさそり座とは、さそりが自らの命を燃やし光り輝いているもの…だという表現です。

 

この作品のテーマの一つとして、『本当の幸(さいわい)とは何か』を挙げることができます。物語の中盤以降、ジョバンニとカムパネルラの口から放たれるこの言葉。

 

本当の幸とは何か。

 

その答えの一つとして呈示されたのがこのさそりのエピソードでした。たくさんの生物の命を奪って生きてきたさそりが、最期は自らの生命を燃やし、輝く炎となって皆を照らした。そしてその炎は今でも燃え続け、それがさそり座になっている…、そんなお話です。

 

映像ではこのさそりが燃えるシーンが大変美しく、原作に込められたメッセージが見事に表現されていました。プラネタリウムの特性を最大限に活用した、素晴らしい傑作です。

 

前述したように、この作品では原作のエピソードをすべて再現している訳ではないので、少しストーリーは分かりにくいですね。なので原作を読了後に鑑賞した方が楽しめるかと思います。

 

まとめ

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以上です。

 

プラネタリウムの大画面に映し出される迫力の銀河の世界は、まさに『銀河鉄道の夜』と呼ぶにふさわしい情景です。

 

宮沢賢治さんの原作をお読みで、なおかつその世界観が好き…という方は、ぜひとも鑑賞をご検討ください。

 

DVD・ブルーレイも発売されているのですが、この作品はプラネタリウムで鑑賞しないともったいないですよ。

 

最後に上映情報と関連商品を記載するので、興味がある方はご参考にどうぞ。

 

上映情報

公式の上映館情報のページをリンクするので、詳細をご覧ください。

上映館情報【プラネタリウム番組】銀河鉄道の夜

 

原作

 

DVD